( 6P )
皮膚を切った感触がした
でも誰に?!どこに?!
・・・と考えてると同時に僕はまた転倒した
バン!!
顔を激しく床に打ち付けられた
ちくしょう!誰かが僕の足を引っ掛けたなぁ!
いっ・・・いったぁ・・・・
顔の痛みを感じてる間も無いくらいに、すぐに僕の頭がフイッっと上に軽く持ち上がった
「あいったたたたた!!」
僕は叫んだ。僕の髪の毛を誰かがひっぱって持ち上げてるのだ
「ブルーちゃんも中々やるねぇ」
そう言ったのは、腕からボタボタと赤い血を流していた大和だった
切ったのは大和の腕だった
かなり深く切ったのだろう・・・滴り落ちるように血が溢れ出てる
その切った方の腕で僕の頭を持ち上げてるのだ
僕は震えが出てきて、歯がカチカチと鳴り始めた
大和はそのまま何も言わずに、僕の髪の毛を引っ張り、引きずるようにガラス窓の方へ連れて行った
床から縦に2m近くはありそうな大きなガラス
その向こうには都会の綺麗な夜景が広がっている
色とりどりのネオンにビルからの明かり・・・・そんな美しい夜景の中のワンシーンの中に今の僕がいる
大和は一瞬僕の頭を後ろへひっぱると
砲丸投げでもするみたいに、力いっぱいガラス窓へ僕を叩きつけた
バアン!!
すごい音がした。ガラスが割れたと思った
あまりの痛さに僕は声も出なくて、そのショックで手に握っていたナイフを落としてしまった
そのままズルズルと窓をつたうように崩れ落ちる僕
見るとガラスに血がついている
どうやらそれは僕の鼻から出ているみたいだ
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