( 2P )


 高校を卒業後、僕はすぐに就職した
 当然、地元の田舎にいるのは嫌だったので都会で新生活をスタートさせた
 就職難な世間なので、色々注文つけて選べれる程職は無い
 それでも、なんとか職場を見つけた
 就職して3ヶ月もすると、よおやく生活にもリズムがついてきた
 そして、途端に寂しくなってきた
 職場は、年上ばかり
 それも独身じゃなくってほとんどが家庭を持っているような中年ばかりだ
 休日も交代制の為一定していない
 当然、僕には仕事の愚痴を言う相手や休日を共に過ごす相手がいなかった
 つまり友達がいない状態で、とても寂しくなっていた
 そこで、夜な夜なネットの世界に入り込むようになってきた

 で、あるサイトの掲示板に書き込みをした事がきっかけで
 大和・タケル・オロチの3人がネットでの友達になった
 3人は全員、僕より年上だった
 でも、3人共充分にまだ若くって、僕から見れば「お兄さん」という感じだ
 僕には姉はいるが、男の兄弟という存在が居なかった
 僕は小さい頃から男兄弟が欲しくて、兄弟のいる友人達をいつも羨んでいた
 それで、ついついこの3人には兄貴のような存在を求めてしまった
 仕事での愚痴や、色々な悩みを彼等に話せば、誰かが必ず頼りがいのある
 返事をしてくれる
 そんな彼等にとても居心地が良くなり、僕は彼等とネットで会話をするのが
 とても楽しみだった
 掲示板で会話したりチャットしたりメールしたり・・・・とほぼ毎日接した

 彼等との交流が始まって1ヶ月たった頃
 あるクラブで行なわれるオフ会に参加しないか?と大和が提案してきた
 そのオフ会とは、同じサイトに集まってる仲間同士の集まりとかでは無く
 『単にクラブのイベントみたいなものだ』と大和は言って全員を誘った

 「それに便乗して俺達のオフ会をしないか?」

 大和の言葉に僕は胸が高鳴った
 一人暮らしを始めて4ヶ月たって、こんなにドキドキした事はなかった
 満場一致で全員OKだった


 *******************


 事前に携帯b教えあい、当日会場のクラブまで出かけた
 なかなか有名なオフ会らしく、当日は100人近い男女が店に集まっていた
 DJはサイト名をあげて「オフ会」という言葉を口にはするものの
 なんだか普通のクラブと変わりなく、全然オフ会の雰囲気は無かった
 その中で、僕は携帯を手にとり彼等と連絡を取り合い出合った

 第一印象は

 「かっこいいおにいさん達だなぁー」だった

 ほぼ毎夜、僕と出会っていたものだから、失礼ながら当然もてない風貌を想像
 していたのだが、実際に出会って3人のカッコよさにノックアウトされた

 大和は体育系の爽やかな兄貴といった感じ
 タケルはホスト系だ。指名bPと言っても過言じゃないくらいに男前だ
 オロチはB系で今風な若者。耳にはいくつものピアス。腕にはTATOOが入っている

 なんでこんなに素敵な人達が毎晩僕の相手をしてくれたのか不思議で思わず・・・

 「3人共彼女がいないって嘘でしょ?だってこんなにかっこいいじゃないですか!
  女の子がほっとかないでしょ?」

 と言ったらオロチが

 「ブルー君こそ嘘だろ?そんなにかわいいのに」

 と言い返された
 その言葉に続いて他の2名も

 「本当だよな。まさかこんなかわいい子が来るとは俺思ってみなかったもんな」

 「うん、そこら変のブス女より最高かわいいよ」

 と、はしゃいだ

その時は純粋に誉められて嬉しかった
初対面で舞い上がっていたせいもあって、しっかりと観察してなかった僕が悪いのだけど・・・

 どうも彼等はお互い初対面の感じがしてなかった

だけど、嬉しさとお酒とクラブの大音響のノリに惑わされて僕は彼等の行動に全然怪しさを感じなて なかった

すべては僕の軽率な行動に責任があったんだ・・・・



 



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